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睡眠不足だと記憶力が低下するの?

テスト前での一夜漬けをする方は少なくないと思います。せっかく一夜漬けしてもテスト前は眠たくなってしまって・・・思い出せないと言うこともあるかもしれません。

記憶には、ます大きく2種類に分かれます。一つは「短期記憶」といって、その場だけの記憶で、数十秒から数十分程度しか持たない記憶です。もう一つは「長期記憶」といって、メモで記録したかのようにずっと覚えている記憶になります。短期記憶を繰り返しいくことで長期記憶へ変化していくことがあります。この「記憶」が「睡眠」と大きく関わっている事が明らかになってきています。

「短期記憶」を繰り返しと言いましたが、「長期記憶」には「陳述記憶」「手続き記憶」という2つの記憶があります。「陳述記憶」は知識や体験など言葉にできるもの、「手続き記憶」は泳ぎ方や自転車の乗り方など言葉にしにくいものの記憶になります。


では、睡眠をする事で全てが記憶されるのでしょうか?


わかっていることは「手続き記憶」は泳ぎ方や自転車の乗り方などは確実に睡眠後の方が記憶されているということです。手続き記憶は、練習したその夜に眠ることが大切で、技能の上達のポイントになります。

運動や演奏などの練習を繰り返していく事で、脳内では神経ネットワークが盛んに動いて、必要不必要関係なく練習中の運動に関して神経ネットワークの接続が行われます。大小の神経ネットワークができた中で、実は睡眠中に技能(スキル)に関係のない神経ネットワークは消されて、最終的にその目的とした技能に関係した神経ネットワークが残ることになります。これにより、手続き記憶がしっかり定着するのではないか、と考られています。

また、睡眠状態は約10~20分程度の浅い眠りで脳は活発に動いている「レム睡眠」と、約70~80分の深い眠りで脳も休んでいる「ノンレム睡眠」に分けられますが、健康な若年者を対象とした実験結果から、「ノンレム睡眠」時に記憶の固定が行われていると考えれらています。

つまり、上手に睡眠を取り入れることで、効率よく記憶ができるというのです。

では、一夜漬けはだめなのか?

・・・短期記憶も実は睡眠後でも成果はあります。実験レベルですが、10−20代学生に、ある課題(覚える系)を行ってもらい、7−10時間の休憩(睡眠も含む)をいれて、3回繰り返して、覚えた課題の正答率で確認するというものなので、間に睡眠を入れた方が成績(正答率)が良かったと言うことでした。


技能を習得する手続き記憶は、睡眠を取ったほうが上がるようですが、試験勉強のような知識を定着させる記憶は睡眠との関係性はまだはっきりしません。しかし、睡眠不足は本来ある能力を引き下げてしまうことは間違いありません。一夜漬け効果も否定はしませんが、しっかりと睡眠をとって結果を出せるコンディションの方が良いと思います。


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