眠りを良くする食べ物
眠りに関する食物シリーズです。前回は「ストレスを解消する飲み物とは」で睡眠の質を下げるまたは妨げてしまう「ストレス」を和らげる飲み物についてお話ししました。
今回は、食べ物シリーズで行きます。栄養素動向も入りますが小難しい話はなしで睡眠に良い食べ物に焦点を当てます。
「質の良い睡眠」を考える際には、睡眠時間や寝るための生活行動を提案しています。それは、人それぞれで、必ずしも毎日8時間寝なければいけないこともないですし、運動をしなくてならないとうこともないです。
健康な睡眠生活を送るためには、最低限必要な睡眠時間と睡眠のとり方は必要であるということです。どうしたら良い睡眠を取る事ができるのかというと、睡眠の質を高めることであり、質を高めるには、睡眠を作る体内に必要なホルモンを生成させることになる。そして、ホルモンを生成するには、栄養素が必要であり、その栄養素は体外の食べ物から摂取しなければならないということです。
眠りを作るホルモンを作り出そう
睡眠を助ける食べ物には「トリプトファン」という必須アミノ酸が含まれているものが必要で、これが炭水化物と結合することで、体内で「セロトニン」というホルモンを生成することになります。このセロトニンは睡眠ホルモンである「メラトニン」の合成に使われます。
眠りのコントロールをするには、「睡眠ホルモンであるメラトニン」と「脳を鎮静化させるセロトニン」というホルモンが必要であり、質の高い睡眠を作るのに重要なものになります。
適切な睡眠を取るためには、これら「睡眠ホルモンの原料」になる「トリプトファン」は体内で生成する事ができないので、これを含む食べ物と炭水化物から「メラトニン」を生成できるようになることから、まずは、トリプトファンを含む食物を選ぶ必要があります。
しかし、トリプトファンは最もレアなアミノ酸ということ、タンパク質を含む食べ物(肉、卵、魚、乳製品、豆類、ドライフルーツ)の中にごく少量含まれていますが、とても不安定な物質で、加熱時間が長すぎると、熱によって破壊されてしまいます。
「大豆」にはトリプトファンが多く含まれている
大豆には、アミノ酸の一種、L-トリプトファンを豊富に含まれていて、寝付きをよくする優秀食材のひとつです。L-トリプトファンは、脳神経を鎮めるセロトニンを作るのに欠かせない栄養素になります。トリプトファンは、食事から得たタンパク質を分解してできるたくさんのアミノ酸のうちのひとつなのですが、アミノ酸同士が競合するため、トリプトファンのみをうまく脳に運ぶのは難しいです。少しでも脳にトリプトファンを送るためには、タンパク質と炭水化物を同時に摂取する必要があります。炭水化物を食べることによって、トリプトファンが脳へいくやすくなるという体内の性質があります。
トリプトファンが、特に多く含まれているのが大豆ですが、、鶏むね肉、サーモン、卵にも十分な量のトリプトファンが含まれています。これらの食品を毎日の食事に取り入れれば、睡眠に必要なトリプトファンの量は摂取できると思います。
ちなみに、寝る前のお酒で眠れないくなるのは、アルコールがトリプトファンの脳への伝達を遅らせるということも一因になります。
小さいのに栄養抜群の「レンズ豆」
各種ビタミンを豊富に含むレンズ豆は、より眠りを作るために必要な食材です。レンズ豆には「葉酸」が豊富に含まれいて、この葉酸が不足すると睡眠障害となる可能性が高くなると言われています。また「レンズ豆」には、トリプトファンも多く含まれているので、眠りが浅いと思う方は、積極的に食べてみても良いのではないかと思います。寒い時期にはスープ、暑い時期はサラダで食べれるので、1年中食べる事ができるものです。
ビタミンCが豊富な「キウイ」
よく熟した「キウイ」は睡眠の質を上げてくれるます。キウイを食べるとぐっすり眠れるうえに、睡眠の質まで改善されることが、最近の研究でも明らかになってきました。また、キウイには抗酸化物質とセロトニンが豊富に含まれており、睡眠改善に必要な食べ物です。就寝の1時間前にキウイを2個程度食べると眠りが良くなると言われています。
言わずと知れた「温めたミルク」
寝る前に温めた牛乳を飲むのは、眠りやすさを助けてくれます。科学的なことから考えると、牛乳に少量の砂糖を加えたホットミルクを飲むことで、朝まで血糖値が維持されるということで、満腹感が持続することになるので、空腹による睡眠の妨げがなくなるということです。但し、寝る前に砂糖がたっぷり入ったドリンクを飲むのはやめた方が良いです。当分を大量に摂取すると、メラトニンの分泌を遅らせてしまい、眠りを妨げてしまいますので注意しましょう。
腸内環境を整える食べ物で睡眠改善
最近の研究によって、腸内環境が整えられると睡眠が良くなということが分かってきています。腸内にある善玉菌を増やす事が大事であり、善玉菌のエサとなるものとして、チコリ、アーティチョーク、生のにんにく、西洋ねぎ、玉ねぎなどの食物繊維にも含まれています。
脳と腸との関係性の研究も進んでおり、研究者によっては腸は「第2の脳」とも呼ばれ、腸の神経システムが脳に関係して、気持ちを落ち着ける「セロトニン」の分泌をさせることがあるようです。このことから、腸内環境が良い事で「睡眠の質」を変える事ができます。
まとめ
眠りに効果的な食材を紹介しましたが、そればかりを食べれば睡眠がよくなるというものでもありません。あとはあの中で苦手な食べ物あって、それを無理に食べても、余計なストレスとなってしまうと、返って睡眠の質を悪いものにしてしまします。
また、食べる時間も重要なポイントです。寝る直前に物を食べると、消化のために胃腸が活発に動き、眠りの質を下げてしまうことになります。いつも決まった時間に食事をしている人が、違う時間に食べると体のリズムが狂ってしまい、眠りを悪くしてしまうそうです。いつもの時間に合わせて食事をすることで、体が準備を始め、消化や吸収の効率を上げてくれるものになります。消化の点から考えると、就寝する3~4時間前には食事を済ませることがよいです。
睡眠問題を解決する 超・快眠セミナー
フィジカルセラピストのボディメンテ 理学療法士さんの出張リハビリ