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不眠症とは?

 睡眠障害とは、夜寝つきが悪い、眠りを維持できない、朝早く目が覚める、眠りが浅く十分眠った感じがしないなどの睡眠を悪くする症状が続き、よく眠れないため日中の眠気、注意力の散漫、疲れや種々の体調不良が起こる状態を指します。

 そして、日本においては約5人に1人が、このような不眠の症状で悩んでいます。不眠症は、小児期や青年期にはまれですが、20~30歳代に始まり加齢とともに増加し、中年、老年と急激に増加します。

 この不眠・睡眠不足が続くと、日中の活動に支障をきたすだけではなく、うつ病や動脈硬化、糖尿病などの発症リスクが高まります。


 「平成27年度国民健康・栄養調査(厚生労働省)」によると、平均睡眠時間は、「6時間以上7時間未満」の割合が最も高く、睡眠の質に関する項目についても、1日の平均睡眠時間別にみると、6時間未満の者が、男女とも全ての項目において悪いことがわかっています。

 


不眠症に当てはまる状態は?
  • 入眠困難:寝床についても30分~1時間以上経っても眠れない
  • 中途覚醒:就寝後、翌朝までの間に何度も目が覚めてしまう
  • 早朝覚醒:起床時刻よりも2時間以上前に目が覚めて、眠れない
  • 熟眠障害:眠りが浅く、睡眠時間のわりに熟睡した感じがない

 
では、不眠症になる原因は?

 
睡眠習慣の問題・睡眠リズムの乱れ

 仕事などで不規則な睡眠時間となったり、睡眠にはむかない室内環境、昼間の活動量の不足または寝てしまうなどが原因となって不眠が起こることがあります。

 

薬やアルコール等と関連した不眠

 カフェインやアルコールなど嗜好品に含まれる成分や、治療のため飲んでいる薬が原因で起こる不眠があります。アレルギーの薬やかぜ薬、降圧薬、ステロイド薬、経口避妊薬、抗がん剤、インターフェロンなど、実は不眠を引き起こす薬はいろいろあります。しかし、服用をしないことによるデメリットもあることから、さらに体調を悪化させるようなことがあるので、うまく使うことが重要になります。

 

体の病気と関連した不眠

様々な身体の病気(生活習慣病・脳神経疾患・呼吸器疾患など)やその病気による症状(痛み、かゆみ、咳、頻尿、悪心、下痢、発熱、頭痛など)に伴って起こる不眠があります。病気そのものではなく、痛みや痒みなどの身体に具体的に現れる症状が、睡眠を妨げてしまいます。

 

心の病気と関連した不眠

 うつ病・不安障害・統合失調症などの心の病気は、不眠の症状が現れることが多くあります。脳の病気でもあるアルツハイマー型認知症や脳血管障害、脳腫瘍などでも、不眠が起こることがあります。

 

睡眠自体の異常による不眠

 睡眠自体の異常は、他の疾患が認められず、睡眠以外に大きな行動異常や症状がないことをいいます。この症状で眠れない方も少なくありません。他にまれなものとして、ナルコレプシー、睡眠時無呼吸症候群などがあります。
 ナルコレプシーは、強い眠気の発作を症状とするものです。日中、場所や状況を選ばず突然、眠気発作が起こるものです。
 睡眠時無呼吸症候群は、睡眠時に呼吸停止または低呼吸が起こる病気です。昼間に過眠が起こることがあります。

 

まとめ

 不眠の症状で睡眠で苦労している方は多く、その原因としては長年にわたる確立された生活習慣や日ごろの生活リズムが関係しています。

 

  • 昼夜が逆転した生活になっている。
  • 眠気がくるまで、何時まででも活動を続けてしまっている。
  • 寝床に入る直前までテレビや携帯電話の画面を見てしまっている。
  • 寝る前に激しい運動をしたり熱いお風呂に入ったりする。
  • 蛍光灯、テレビがついまま眠ている。
  • パソコンや携帯電話を操作しながら眠くなるのを待つ。
  • 夜に重要なことや解決困難なこと悩み続けてしまっている。
  • 寝る時間がつねに深夜12時を超えている


結構当てはまることがありませんか? 勿論、病院の受診が必要なこともありますし、内服で解決する可能性もあります。しかし、根本的な生活習慣の見直しをしないと本当の解決には至りません。睡眠前の行動について考えてみましょう。


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