眠りすぎてもダメなの?
今までブログで睡眠障害について書いてきました。「寝る時間なのに目が冴えて眠れない」「途中で目が覚めてしまう」「寝た感じがない」など様々な症状があります。なので、眠りに「つけない」「浅い」ということは、質の高い睡眠をとれず、心身の疲労が回復がされないため、日中にミスが起きやすかったり、感情的になりやすかったり、疲れやすかったり、あなたの日常生活に様々な悪影響が生じまうことがわかっています。
では、たくさん寝ることはいいのでしょうか?
勿論、眠ることでのメリットを挙げましたが、通常のは私たちの生活で睡眠時間が長いということは問題になるのでしょうか?
ブログより:不眠症とは?
過眠症
過眠症は、夜更かしなどで夜間の睡眠時間が不足しているわけではないのに、日中、社会生活に支障をきたすような猛烈な眠気を生じたり、または実際に眠ってしまうようなことが毎日、少なくとも1ヵ月以上続く状態をいいます。
過眠症になると、仕事中、食事中、会話中などに何度もの居眠りや強い眠気を強いられます。また、睡眠から起きるのがつらく、ぼんやりしてしまうことがしばしばあります。他の症状としては、不安、いらだち、活力低下、思考遅延、食欲減退、幻覚、記憶障害などがあります。家庭や社会、仕事などにおいての能力が欠落しまいます。
過眠症と言ってもいくつかの種類と症状で分けられています。過眠の症状がみられる主な病気は、「ナルコレプシー」「特発性過眠症」「反復性過眠症」などがあります。ナルコレプシーや睡眠時無呼吸症候群となる方の数が多く、実際に本人も気づいていない潜在的な過眠症の症状を持っている方いるのではないかといわれています。
過眠症があると言われている病気(NPO法人 過眠症患者会より)
・クライン・レビン症候群 (反復性過眠症、周期性傾眠症)
数日から数週間にわたり寝続けてしまう睡眠障害で、強烈な眠気を引き起こすナルコレプシーと似ていますが、非常に長期間にわたり継続する点が異なります。非常に希で、原因は不明です。反復性で、過眠期に過食などが起こり、男女比は約 2:1と男性に多いです。
・ロングスリーパー(長時間睡眠体質)、長時間睡眠を伴う特発性過眠症)
ロングスリーパーとは、平均よりも多くの睡眠を取る傾向にあるひとのことで、体質的長時間睡眠者、長眠者とも言われています。特発性とは、原因が判明していないことであり、症状としては持続的にまたは反復して、過度の眠気の発作として出たり、朝の寝覚めが悪く、頭が重い、頭が痛い、たちくらみ、めまいなどの様々な症状がある睡眠障害の一種です。
・ナルコレプシー1型
ナルコレプシーは、突然発作的に襲ってくる耐え難い強い眠気が1日何回も起こり、勉強や仕事に支障がでてくる睡眠障害です。外国に比べて日本人には多いと言われています。眠りにつく時には、金縛りや幻覚が多いようです。また、情動脱力発作と言われる「喜怒哀楽」「恐れ」「羞恥」といった過度の感情の高ぶりで、全身あるいは膝や腰、あご、まぶたなどの筋力が抜けてしまう発作があるのが特徴です。
・長時間睡眠を伴わない特発性過眠症&ナルコレプシー2型
先に説明した特発性過眠症の中でも睡眠時間が長いものでなく、ナルコレプシーの2型は症状は同じですが、感情脱力発作がないものをいいます。
・睡眠不足症候群(行動誘発性睡眠不足症候群、不眠症)
簡単にいうと、眠りたいのに眠れないのが不眠で、眠ろうとしない、つまり充分な睡眠をとらない生活習慣を続けている睡眠不足のことを示しています。脳が眠くなっているにもかかわらず、刺激によって無理やりに起こしているような状態であり、日中のパフォーマンスや集中力が低下したり、昼間に急激な眠気を感じたり、強い疲労感やだるさが抜けない、かなり辛い状態が続いてしまうのが症状の特徴です。
・概日リズム睡眠障害(睡眠相後退症候群、不規則睡眠覚醒リズム障害、交代勤務睡眠障害等)
寝入りが遅くなったり、起きる時間に起きれなくなったりすることが、慢性的に続いてしまう睡眠障害です。不規則な時間帯での睡眠が続いてしまうことが源と言われており、睡眠と生体リズムが崩れてしまうことが原因と考えられています。基本的は生活リズムを正すことが大事と言われており、10代に多いと言われています。
・発達障害関連過眠症(ADHD、ASD等)
ADHD(注意欠陥多動性障害)やASD(自閉症スペクトラム障害)などの発達障害のある子供たちの睡眠障害で、一般児童の比べると約2倍の割合で多いと言われています。発達障害で機能異常が疑われている神経ネットワークの一部は睡眠―覚醒の調整にも関わってたり、抑うつや不安などの心理的ストレス、社会的コミュニケーションの不足などが、睡眠の質や量の低下、体内時計の調節不全などをもたらしているのかもしれないと、実はなぜ睡眠に関する問題が多いのかという原因はまだ明らかになっていません。
このように過眠症とは単に長く眠るだけではなく、様々な症状が伴います。長時間睡眠を伴うと考える方が大勢いますが、長時間睡眠を伴う過眠症はむしろ長時間睡眠を伴わない過眠症に比べ圧倒的な少数派なのです。一般的なのは、ナルコレプシーのように平均睡眠時間は平均的かむしろ短い方がおおいです、しかし、昼間に何度も眠気に襲われることが診断基準であり、長時間睡眠を伴うことが診断基準ではないのです。
過眠症は発症から適切な治療が受けられるまで平均15年以上かかってしまう病気のため、理解されにくい病気でもあります。たまに、作業中にも突然倒れて寝込んでしまうような話も聞きますが、極めて稀(専門医により確定診断を受けた過眠症患者の中で100人に一人も存在しないと言われています)で、明らかな目に見える睡眠の異常はないとのことです。
寝過ぎてしまうということは、単に疲れて寝てしまうというわけではなく、病的な状態であることもあります。自分の睡眠がどのような状態にあるのかを考えてみても良いかもしれません。勿論、専門的な医師に相談することが診断としては正確なものであるので、気になる方は医師へ相談してみてはいかがでしょうか?
睡眠は人生の中で必要な行動であり、重要なものです。気が付きにくいものでもあるので、気がつけるきっかけとなればと思います。
参考資料:NPO法人 過眠症患者会
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