健康になる睡眠って?
目次
- ○ 不健康は自覚できるの?
- ○ 寝ることでの健康効果とは?
- ・寝ることで免疫力アップ
- ・寝ることで疲労回復
- ・寝ると肥満防止になる
- ・寝ると記憶力が上がる
- ○ 健康になる睡眠とは?
- ・1.良い睡眠で、からだもこころも健康に
- ・2.適度な運動と食事で睡眠生活リズムづくり
- ・3.睡眠で生活習慣病等の病気をリスクを減らす
- ・4.睡眠は心も休めて、心身健康を保つ
- ・5.年齢や季節に応じた快適な睡眠を
- ・6.快眠のためには、寝室環境も重要です
- ・7.夜更かしは避けて、朝は目覚めること
- ・8.質の高い睡眠がパフォーマンスをあげる
- ・9.睡眠リズムを作るには日中をアクティブに
- ・10.焦ると眠れないので、眠りやすい環境作り
- ・11.違和感で眠れないなら要注意
- ・12.眠れないことが悪いのではなく、原因があるので
- ○ まとめ
不健康は自覚できるの?
私が健康を考える上で、思うことは生活習慣からの見直しです。と言っても、生活習慣全部考えることは大変ですので、睡眠を基準に考えると、生活習慣を構成しやすいというところから、「パフォーマンスアップ!超・快眠セミナー」を提案しているのですが、簡単にいうと、生活習慣を見直すことで健康を高い状態で保ち続けることができるということになります。
皆さんは健康的な生活していますか?
というと、概ねしているけど・・・十分ではないと答える方多いようです。どうすれば十分な健康になるのか?と考えると難しいですので、何が健康を邪魔しているのかを考えると楽になります。
運動不足やバランスの偏った食生活、喫煙、飲酒など、普段の生活の自分の行っている行動を考えてみましょう。この行動習慣からの発症する病気を「生活習慣病」と言って、狭心症や心筋梗塞、脳卒中など命に関わる疾患を引き起こすリスクを高めてしまいます。
このリスクを減らすには実は睡眠が重要になってくるのです。
寝不足では・・・
・なんとなく疲れやすい
・ストレスを感じる
・ドカ食いしやすい
・些細なことでイライラする
・集中力が続かない
・注意が散漫になる
これらは睡眠不足からくる症状として代表的なものになります。眠気を感じなくとも、身体に必要な睡眠時間・質が足りていない可能性があり、健康を害する原因になります。
寝ることでの健康効果とは?
睡眠をとることで、様々な健康に対する効果があることがわかっています。
質の良い睡眠は、心身をストレスから守り、健康を維持することに関わっています。また、脳卒中やがんによる死亡率にも影響があることも研究で明らかになっています。また、人間の睡眠のサイクルは、およそ1.5時間が1サイクルとなっており、様々な研究結果とり睡眠時間を5サイクル、つまり7時間確保している人が最も死亡率が低いとも言われています。
質の良い睡眠によって、健康との関係ががわかっており、睡眠効果による心身への影響を知ることも必要になってくると思います。
寝ることで免疫力アップ
睡眠は免疫力アップが関係しています。
睡眠時間が7時間未満の人は、8時間以上眠る人に比べて3倍以上も風邪をひきやすいということもわかっていますし、寝つきが悪かったり、夜中に目が覚めてしまうが全体の睡眠時間の2〜8%あると、良く眠れた方と比べると約5倍の風邪をひきや酸さがあるともいわれています。
細菌やウィルスに対する免疫力は、睡眠中に作られているのです。そのため、睡眠時間が短かったり、質の悪い睡眠が習慣的になっていると、免疫力が十分ではなくなってしまい、風邪やインフルエンザなどにかかりやすくなってしまうということです。
先ほどの話にもあるように、7時間程度の睡眠時間を確保するのが望ましく、かつ「質の高い睡眠」も重要になってくるということです。
寝ることで疲労回復
睡眠の一番の目的は「心身疲労の回復」です。
睡眠中でも、ノンレム睡眠となることで脳内から成長ホルモンが分泌され、細胞の修復・回復することができて、体内での代謝活動が促進されることになります。また深い睡眠である「ノンレム睡眠」では、脳を休めることにもなり、自律神経の働きを整え、精神的なストレスからの回復をは図り、ストレスの耐久性をあげることにもつながります。
身体全体を休養させることができるのが「睡眠」であり、私たちの自覚できない見えない疲労に対しても回復のアプローチすることができるという素晴らしい行為になります。
しかし、私たち日本人の睡眠時間は世界でもトップクラスの短いです。経済協力開発機構(OECD)が公表したデータでほぼトップクラスなのは間違いないです。つまり、日本人は世界でもっとも疲労を溜めているということになります。
睡眠不足が続くことで、知らず知らずのうちに疲労が蓄積され、気がついたことには手遅れ・・・ということもありますので、疲労の蓄積には気をつけてたいところです。
寝ると肥満防止になる
寝不足になると、食欲関連ホルモンに影響が出てきます。
私たちは、胃から分泌されるグレリンというホルモンで食欲が高まり、脂肪組織から分泌されるレプチンというホルモンによって食欲が収まります。睡眠不足になると、グレリンが増え、レプチンが低下するので、食欲が高い状態になり、さらに、オレキシンという覚醒コントロールと食欲を刺激するホルモンが増えるので、睡眠不足により食欲が高まってしまうということになります。
健常人を対象とした実験的研究において、睡眠不足の状態(睡眠時間4時間)では、グレリンは上昇、レプチンが低下、自覚的な空腹感や食欲が普段よりも2割ほど高まり、特に高糖質を欲する程度が3割増加することがわかっています。
また、睡眠不足では交感神経優位となり、インシュリンという血糖を下げるホルモンの働きが悪くなり、糖尿病のリスクを高めてしまうと言われています。不眠症状がある人は糖尿病や高血圧になるリスクが、健康に眠ることができている方と比べて、2~3倍高いといわれており、現状でも糖尿病の約40%の人が不眠ということがわかっています。
睡眠が不足することで、エネルギー摂取が増えてしまいますが、睡眠不足からくる疲労感や日中の眠気などは変わらず、むしろ活動量は低下してしまい、称するエネルギー量がなきため、肥満の原因となってしまうというわけです。
寝不足はダイエットの敵(国立大学法人 筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS))
寝ると記憶力が上がる
睡眠の重要な働きの一つとして「記憶」があります。
この場合の記憶とは、日中に体験(学習・経験)したことを脳に定着化させることです。
記憶には、宣言的記憶と手続き記憶があります。宣言的記憶にはエピソード記憶と意味記憶があり、エピソード記憶とは「いつ、どこで、だれが、何を、どうした」に関する「出来事」の記憶です。意味記憶は、事物の意味・性質・特性などの事実関係に基づた記憶になります。
レム睡眠中は、新規と過去の記憶を関連づけて、記憶を思い出す(想起する)際の「目次」を付ける作業が行われています。また、自転車やスキー、習字などの技術を定着させる働きもあります。
ノンレム睡眠では、深い睡眠では「嫌な記憶」を消去するという働きがあり、浅い睡眠には、昼間の経験と過去の経験を結合するといった働きがあります。
栗山健一,睡眠と記憶、認知機能,日本生物学的精神医学会誌22(3),p151-p157,(2011)
佐々木由香,記憶や学習と睡眠,医学のあゆ.Vol263,(9),p747-p753,(2017)
健康になる睡眠とは?
これまでのように睡眠効果を書いてきましたが、結論だけいうと「睡眠だけ」では「健康」は作れません。ただし、「睡眠」が私たちの健康を保つ上で最重要必要事項であることは間違いありません。
私たちが健康的な心身をつくっていくためには、栄養のバランスがとれた食事、適度な刺激がある運動、質の高い十分な睡眠がなくてはならないと考えています。健康を得るためには「栄養」「運動」「睡眠」が必要であり、さらに「質の高い睡眠」で健康を作るためには、「栄養」と「運動」が必要になってきます。
では、どうすれば「健康を作る“睡眠”」が作ることができるのでしょうか?
今回は、厚生労働省から2014年に出された「健康づくりのための睡眠指針」をまとめてみました。
健康づくりのための睡眠指針2014 ー睡眠12カ条ー
1.良い睡眠で、からだもこころも健康に
2.適度な運動、しっかり朝食、ねむりとめざめのメリハリを
(運動と食事で、規則正しい睡眠生活リズムづくり)
3.良い睡眠は、生活習慣病予防につながります
(睡眠で生活習慣病等の病気をリスクを減らす)
4.睡眠による休養感は、こころの健康に重要です
(睡眠は心も休めて、心身健康を保つ)
5.年齢や季節に応じて、ひるまの眠気で困らない程度の睡眠を
(年齢や季節に応じた快適な睡眠を)
6.良い睡眠のためには、環境づくりも重要です
(快眠のためには、寝室環境も重要です)
7.若年世代は夜更かし避けて、体内時計のリズムを保つ
(夜更かしは避けて、朝は目覚めること)
8.勤労世代の疲労回復・能率アップに、毎日十分な睡眠を
(質の高い睡眠がパフォーマンスをあげる)
9.熟年世代は朝晩メリハリ、ひるまに適度な運動で良い睡眠
(睡眠リズムを作るには日中をアクティブに)
10.眠くなってから寝床に入り、起きる時刻は遅らせない
(焦ると眠れないので、眠りやすい環境作り)
11.いつもと違う睡眠には、要注意
(不安が睡眠を妨げます。心配事は翌日に)
12.眠れない、その苦しみをかかえずに、専門家に相談を
(眠れないことが悪いのではなく、原因があるので)
1.良い睡眠で、からだもこころも健康に
睡眠の効果の一番の目的は、心身疲労の回復にあります。
このため睡眠の質が悪いことがそのまま心身の健康に影響しますし、量的に不足しても十分に悪い方向への影響に変わります。睡眠時間の不足や睡眠の質の悪化は、生活習慣病のリスクにもつながったり、うつ病のようなこころの病につながることもわかっており、睡眠不足や睡眠障害による日中の眠気がケアレスミス・ヒヤリハットなどの人的ミスにつながっていくことになると思います。
*良い睡眠をとるためのワンポイント*
眠気の「メラトニン」を作るには「トリプトファン」が必要です。眠りをつくる「メラトニン」の生成には時間がかかるので、朝からこのトリプトファンを摂取して、夜の眠りに備えることが大切になります。つまり「睡眠」は朝起きたの食事から始まっているということにもなります。
2.適度な運動と食事で睡眠生活リズムづくり
質の良い睡眠を取るための要素として「運動」は必要な要因の一つです。
適度な運動による疲労は、寝つきを良くし、朝までぐっすりと眠ることができます。運動に加えて重要になってくるのが、睡眠と覚醒のリズムにメリハリをつけることです。このためには、朝起き時間・食事の時間を整えることが必要になってきます。つまり、睡眠を考えるには、生活習慣を作ることが必要になってきます。
睡眠に関するルーチンを生活習慣に組み込むことが「質の高い睡眠」に近づけることになります。
しかし、寝る前の激しい運動や夜食の大量に摂取(満腹)は、眠りを大きく妨げてしまいます。眠りには、必要な運動・食事の知識があるということです。
寝酒や喫煙は、生活習慣病リスクを高めることになりますし、睡眠の質を下げるだけでなく、睡眠時無呼吸症候群のリスクを増加させてしまいます。二次的に睡眠を妨げる要因にも注意が必要になります。
*良い睡眠をとるためのワンポイント*
◯眠りの前のストレッチ 〜腕まわしストレッチ〜
(1)力を抜いて楽な姿勢で立ちます
(2)手をかるく握って、鎖骨にこぶしをあてたまま、
肘をゆっくりと肩の高さくらいまで上げます。
(3)肘を大きくゆっくり円を描くように回します。
この時、左右の肩甲骨を寄せるイメージです。
この運動を前後で10回程度行い、肩甲骨をほぐれたところでストレッチです。
(4)両手を組み、腕を前にまっすぐ伸ばします。
(5)そのまま腕を頭の上に持っていき、グーっと
伸ばし、2秒キープ。息は止めないように!
3.睡眠で生活習慣病等の病気をリスクを減らす
睡眠の質が低かったり、不眠がある人は、生活習慣病のリスクが高いことが わかっています。
睡眠不足や不眠を解決することで、生活習慣病のリスクを減らすことができます。睡眠不足や不眠の原因にもなる睡眠時無呼吸症候群は、高血圧、糖尿病、不整脈、脳卒中、虚血性心疾患などの死に至る病、また健康な食生活を邪魔してしまう歯周病などのリスクも高めることになってしまいます。
睡眠時の無呼吸は、過体重や肥満によって、睡眠中に呼吸ができにくい状態(気道が筋肉や脂肪で縮まってしまう)となり、発症、重症化します。予防のためには、肥満にならないことがポイントになります。
また、睡眠により免疫状態も変わることがわかっています。ノンレム睡眠に成長ホルモンが分泌され、体内の細胞を活性化し、免疫力が向上することがわかっています。このノンレム睡眠が一番深くなるのが眠り始めた時の最初の深い睡眠になりますので、「眠りの質が悪い=成長ホルモンの分泌不良=免疫低下」となってしまい、病気にかかりやすくなってしまうということになります。
*良い睡眠をとるためのワンポイント*
◯血行を良くしてからだポカポカ
・免疫力アップは、血流を促進し、体温を上げること
(1)人指し指と中指で下から耳を挟んでさすります
(2)軽く引っ張り、優しく上下左右に回します。
耳周りを温めて、さらに伸ばすことで耳を刺激させます。耳を刺激することで、自律神経を刺激するので、全身の緊張がほぐれてきます。
・体温を上げニーベントウオーク(膝曲げ歩き)
(1)軽く腰を落として、中腰位になります
(2)そのままの姿勢で左右に3~4歩往復
体を反らさないように、中腰を保って、3往復程度行います。膝に負担が掛かるようでしたら、無理のかからない範囲で行いましょう。基本は、無理なく取り組むのが継続のポイントです。
4.睡眠は心も休めて、心身健康を保つ
睡眠を妨げてしまう要因は様々です。寝つきがわるくなったり、どうしても熟睡感が得られなかったり、朝早くに目が覚めてしまう、疲れているのに眠れないなどの身体症状は、「こころの症状」として現れることがあります。
うつ病の9 割程度の人が、不眠症状を伴うという報告もあります。不眠がうつ病にかかりやすくしてしまっているという話もあります。
つまり、うつ病に限らず、睡眠不足や質の低い睡眠で、睡眠による心身の回復が行われないことで、パフォーマンスが大幅に低下しますし、頭痛、身体の痛み、倦怠感、胃腸系の不調、意欲低下などが低下してしまいます。
睡眠が関係する身体の不調には、心の回復が伴わないことで生じている可能性もあるということです。
*良い睡眠をとるためのワンポイント*
◯しっかり休んで心身疲労の回復を
・ぬるめのお湯につかりリラックス
入浴時は38~40℃のお湯にゆっくりつかってみましょう。リラックス効果は抜群です。リラックスすることで副交感神経を高めることができます。ただし、長湯は注意です。汗をかくほどつかってしまうと、逆に風邪をひきやすくなる(免疫低下:運動効果と同様)ことや眠りにくくなってしまいます(体が熱くなってしまうことで、交感神経優位に!)。
5.年齢や季節に応じた快適な睡眠を
年をとると早寝早起きの傾向となって、朝型になってきますよね。
加齢による睡眠の深さが変わってくるのは、じつは10代後半から始まっています。睡眠のピークは10代前半で徐々に眠りにくくなってきますが、更年期あたりからはホルモンの影響もあって、目立ってきます。もちろん個人差はあります。また、季節ごとにも睡眠時間が変わる傾向があり、日の長い季節では短くなり、日の短い季節では長くなるといった変化があります。
睡眠時間は、必要な睡眠時間以上に長くとっても、短くても、生活習慣病やうつ病との関係のリスクがあることがわかっています。つまり単に寝ているだけでは、健康になるわけではありません。
年齢を重ねると、睡眠時間は少しずつ短くなることや、季節ごとに睡眠時間が影響されることを知っておくことも眠りには必要なことと思います。
*良い睡眠をとるためのワンポイント*
◯腰回りストレッチ
凝り固まった筋肉は冷え性になりやすく安眠妨害に!!
(1)仰向けになり、片方の膝を直角に曲げます
(2)両手を左右に広げて、顔を右に向きます
(3)曲げた脚を顔とは逆の左側に倒します
*その状態を10秒キープ
(4)逆の左に顔を向け、足を右側に倒します
*そして10秒キープ
*これを左右5セット
◯太もも裏のストレッチ
(1)仰向けの状態で片膝立てになりますを曲げます
(2)伸ばしている脚を天井に向けて上げます
(3)そして、太ももの裏に両手を回します
*無理のない程度のばして、10秒キープ
(4)今後は脚を交換して、脚を上げます
*左右5セット!
腰が浮かないように注意!無理のないようにしましょう。無理をして痛めてしまうと、体を壊してしまいます。
6.快眠のためには、寝室環境も重要です
快眠を得るためには、快適な寝室環境も重要な要因になります。
季節に応じて、温度や湿度を調整することが必要で、眠りを妨げない範囲に保つこと必要になります。基本的には、心地良いと感じられる程度の快適環境をに調整することから始めてみましょう。
温度や湿度が決まったら、明るさです。明るい光には目を覚ましてしまうので、寝室の照明が明るすぎないように調整することをおすすめしてます。白色灯はさけて、間接照明などを利用して、睡眠の質が下がらないようにすることができます。
就寝時に、真っ暗にする方もいますが、暗闇になることで不安を感じることもあるので、自身が不安を感じない程度の明るさを探してみましょう。
*良い睡眠をとるためのワンポイント*
◯快適な室内環境
温度については
夏場:約25℃~26℃
冬場:約22℃~23℃
湿度について
50%~60%が理想的
「良い睡眠」の秘密 良い睡眠の条件(日本睡眠科学研究所HPより)
7.夜更かしは避けて、朝は目覚めること
どうしても現代社会は、パソコン・スマートフォンなどにより、若い人たちは夜更かしをしてしまいます。
夜更かしの頻度が多いほど、体内時計がずれて、睡眠リズムが崩れてしまい、結果的に睡眠時間が不規則となり、夜型化してしまうリスクがあります。
基本的には、寝床に入ってから携帯電話、メールやゲームなどを避けることをお勧めします。どうしてもゲームに熱中したり、仕事などメールをすると、目が覚めてしまうことになります。そして、就床後のスマートフォン・タブレットからでるブルーライトは、脳を覚醒させてしまい、眠気がなくなり、寝ても質の低い睡眠をなってしまいます。
*良い睡眠をとるためのワンポイント*
◯寝る30分前からパソコン、スマートフォンの使用を止める
寝る1時間前から照明を落としたり、テレビを消すことことで、眠りやすさが変わるという報告も多々あります。
8.質の高い睡眠がパフォーマンスをあげる
睡眠不足が慢性的になってくることで、心身の疲労回復ができにくくなってきます。
睡眠不足による心身疲労の蓄積を解消するには、寝だめはダメです。毎日、必要な睡眠時間を確保し、質の高い睡眠をとるが必要になります。
どうしても働いていると、睡眠時間の確保が難しくなってくることがあります。勤務形態に合わせた睡眠時間を確保することに重きを置いた睡眠リズムをとる必要があると思います。
先ほども書いたいように、基本的には毎日必要な睡眠時間を確保することが良いことなのですが、仕事や生活上の都合で、夜間に必要な睡眠時間・質を確保できな異こととがあると思います。そのため、午後になり眠気で仕事が回らなくなることもあるかもしれません。
こんな時は、昼寝をお勧めします。午後0時から3時までの間で30分以内の短い昼寝によって、眠気が解消され、作業能率の改善に効果的と言われています。ただし、30分以上の睡眠は脳を睡眠状態に陥らせてしまい、返ってパフォーマンスを下げてしまうことがあるので注意しましょう。
*良い睡眠をとるためのワンポイント*
◯効果的な昼寝方法
・30分程度に抑えるため、タイマーをかける
・目覚めが良くなるようにカフェインを摂取
・できれば、暗室・平静な環境で
9.睡眠リズムを作るには日中をアクティブに
健康になる睡眠は、年齢に異なります。
ご存知の通り高齢になると、必要な睡眠時間が短くなります(大体1時間くらい減る)。つまり、年齢相応の適切な睡眠時間を知り、それを目安にした適切な睡眠時間を生活の中に組み込んでいく必要があると考えています。
なので、無理に寝ようとして寝床で過ごす時間をながくしても、睡眠が浅くなったり、夜中に目覚めてしまうのなど、睡眠の質を下げてしまうことになります。
良い眠りを作るためには、適度な運動が必要です。運動を行うことで覚醒がされ、その疲労による眠気を作れます。つまり、睡眠ー覚醒リズムが整えられることで、寝つきの改善・熟睡感アップなどの睡眠を安定させることにつながります。
10.焦ると眠れないので、眠りやすい環境作り
不眠の人ほど「眠らなくてはいけない!」と眠りの使命を持っている方が多いです。
しかし、無理に眠ろうとしても眠気もないので眠ることができず、かえって精神的な緊張を高めてしまい、眠りにくくなってしまいます。
眠りを作るのに必要なのは「リラックス」です。自分にリラックス方法を探して、心身のリラックスを作れることで、自然と眠たくなって眠れることが重要になります。
眠れないときは、一度切り替えるためにも寝床から離れて、リラックスできる音楽などで気分転換することがよいでしょう。眠気が出てきたら、再び寝床につくようにします。
睡眠時間が必要と行っていますが、寝入る時刻が遅くなったとしても、朝起きる時刻はいつも通りにしましょう。起きる時間がずれるということは、その日の寝る時間に影響を与えてしまい、不眠のリズムまたは夜型生活を作り出してしまう可能性があります。
*良い睡眠をとるためのワンポイント*
◯気持ちを徐々に落ち着かせる
体をリラックスさせ睡眠に向けて準備。
・寝る1時間の寝る前に入浴
・寝る30分までに読書
・寝る15分前にストレッチ など
毎晩同じことを繰り返せば繰り返すほど、体を睡眠に向けて準備行動が意識付けることで、眠りやすくなります。
11.違和感で眠れないなら要注意
単に眠れない・・・というのが寝る前の習慣だけでは解決しきれないこともあります。
睡眠中の心身の変化には、治療を必要とする病気の可能性も否定できません。
例えば、激しいいびきや呼吸停止がある場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があり、適切な治療が必要になります。これを放置しておくと高血圧や脳卒中の危険性が高まってしまいます。また、就寝時の足のむずむず感や熱感がでてくるレストレスレッグス症候群や睡眠中の手足のぴくつきは周期性四肢運動障害など睡眠を妨げる可能性もあります。一人では気がつけず、パートナーや家族の方が気付くことが多いようです。現在は、睡眠アプリで自身の睡眠中のいびきなどをチェックするものもあるので、試しに使用してみるのも良いでしょう。
何かありましたら、医師に早めに相談することをお勧めします。
12.眠れないことが悪いのではなく、原因があるので
眠れないことは誰にも経験はあることです。という気持ちがあるだけでも違います。
寝つけないことや熟睡感がなかったり、日中の眠気が出てしまうなど、睡眠による問題で仕事や生活に支障をきたしまうことがあれば、基本は眠れるように工夫が必要になります。
しかし、この工夫だけではこの問題が解決しない時には、早めに睡眠を専門とする医療機関に相談することが早期解決につながると考えています。睡眠は「心身疲労回復」を担っていることから、不眠になることで疲労は蓄積する一方となり、遅れれば遅れるほど疲労からの回復が難しくなってきてしまいます。
すぐに解決しない問題でも、眠れないという苦しみを理解してもらえる場があるだけでも気持ちが楽になったり、睡眠習慣についてのアドバイスを受けたり、話をするだけでも、睡眠への改善する手立てのヒントになることもあります。
まとめ
今回は「健康になる睡眠」ということで、睡眠についてまとめました。睡眠を作るには「栄養」「運動」への理解が必要ですし、寝ようと思っても、普段からの生活習慣が影響することもあります。
これらを実行することは難しいですが、自分のできることから始めていき、眠りの改善を実感できるところできれば、変わってくるのではないしょうか。
睡眠を変えることは、健康的は生活習慣を作る元にもなりますので、是非取り組んでみましょう。